プチナース国試部
過去問をもとに、正答につながるポイント、国試対策のポイントをていねいに解説!
- <no.11>第106回午前問題65
- 訪問看護の利用者に関する訪問看護と病院の外来看護の連携で適切なのはどれか。
- 訪問看護報告書は外来看護師に提出する。
- 利用者の個人情報の相互共有に利用者の承諾書は不要である。
- 利用者が使用している医療材料の情報を外来看護師と共有する。
- 訪問看護師から外来看護師に利用者の外来診察の予約を依頼する。
解答3 利用者が使用している医療材料の情報を外来看護師と共有する。
1の訪問看護報告書の提出先は主治医となります(1.×)。中継として外来看護師に渡すことがあるかもしれませんが、最終的な受け取り手は主治医です(くわしくは下の「正答につながるポイント!」を参照)。
2の利用者の個人情報の相互共有には利用者の承諾書が必要なので、注意します(2.×)。医療・介護関係事業者における個人情報の取扱いについては、表1のような配慮が必要です。
3については訪問看護報告書の記載内容を知っていると自信をもって答えることができます。記載内容は、表2のとおりです。したがって、利用者が使用している医療材料の情報を外来看護師と共有するのは正しく、これが答えとなります(3.◯)。
4の訪問看護師から外来看護師に利用者の外来診察の予約を依頼するのは特別の事情がない限り、本人や家族が行います(4.×)。
正答につながるポイント!
訪問看護は、主治医が発行する「訪問看護指示書」に基づいて行います。この指示書や収集した情報から訪問看護計画を立てます。訪問看護師は主治医に対して、訪問看護計画書と訪問看護報告書を提出します。
訪問看護報告書の記載内容は表2のとおりで、訪問看護計画書には「看護・リハビリテーションの目標」「訪問計画および看護内容」などとともに、具体的なサービス内容を記載します。それぞれ、インターネットなどで実際の書式を見ておきましょう。
国試対策のポイント!
実習で、訪問看護師がどのような連携を行っているか気をつけて見てみましょう。
表1 医療・介護関係事業者における個人情報の取扱い

表2 訪問看護報告書の記載内容
執筆:大塚真弓(看護師国家試験対策アドバイザー)
