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プチナース国試部

国試教室

過去問をもとに、正答につながるポイント、国試対策のポイントをていねいに解説!

<no.47>第107回午後問題57を改変
正常な胎児の分娩機転について正しいのはどれか。
  1. 分娩開始時、胎児の背中は母体の背側にある。
  2. 後頭部が先進する。
  3. 胎児の顔は母体の腹側を向いて娩出される。
  4. 肩甲横径が骨盤の横径に一致する方向で娩出される。

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解答2 後頭部が先進する。

1.× 最も一般的な第1前方後頭位の分娩では分娩開始時、胎児の背中は母親の左側にあります。
2.○ 胎児は頸部を前屈した屈位をとって、後頭部(小泉門のあたり)から進んできます。
3.× 胎児の顔は母体の腹側ではなく、背側を向いて娩出されます。
4.× 肩甲横径とは肩幅のことなので、そのままでは骨盤の横径を通ることはできません。外旋しながら片方の肩を出して出てきます


※第1前方後頭位とは、第1胎向(=母親から見て左側に背中がある。心音も左側で聴取できるので母親の心臓と同じ側で聴けるほうが第1胎向と覚える)の胎児が母体の前方に向かって、先進部である後頭部を回しながら進む状態のこと。


正答につながるポイント!

 教科書にも参考書にも産道通過時の機序は掲載されているのですが、「なんとなく難しい」「助産師の試験じゃないし」と思ってスルーしている人は多いのではないでしょうか。しかし、こういった内容が普通に出題されるようになるかもしれませんので、一度しっかりおさえておきましょう。
 問題は、ほぼ分娩の進行(表1)に沿って1から4までの選択肢になっているので、わりとすなおに考えることができると思います。体の向きを変えているだけでなく、児頭の位置を変えている(顔を上げ下げする)ことにも注意しましょう。


表1 児頭回旋

国試教室画像
国試対策のポイント!

 この問題では「第◯回旋で何が起こるか」という問いかたはされていませんが、順序を覚えたらその視点ももってみてください。

執筆:大塚真弓(看護師国家試験対策アドバイザー)

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