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プチナース国試部

国試教室

過去問をもとに、正答につながるポイント、国試対策のポイントをていねいに解説!

<no.46>第107回午前問題79
Aさん(28歳、女性)は、2歳の子どもを養育しながら働いている。
Aさんが所定労働時間の短縮を希望した場合、事業主にその措置を義務付けているのはどれか。
  1. 児童福祉法
  2. 労働基準法
  3. 男女共同参画社会基本法
  4. 雇用の分野における男女の均等な機会及び待遇の確保等に関する法律〈男女雇用機会均等法〉
  5. 育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律〈育児・介護休業法〉

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解答5 「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律〈育児・介護休業法〉」

 1の児童福祉法、2の労働基準法、3の男女共同参画社会基本法、4の男女雇用機会均等法には育児中の労働時間の短縮に関する規定はありません。答えは5の育児・介護休業法で、第23条に育児中の労働時間の短縮が規定されています。


正答につながるポイント!

 育児・介護休業法の第23条では、「事業主は、その雇用する労働者のうち、その3歳に満たない子を養育する労働者であって育児休業をしていない者(1日の所定労働時間が短い労働者として厚生労働省令で定めるものを除く)に関して、厚生労働省令で定めるところにより、労働者の申出に基づき所定労働時間を短縮することにより当該労働者が就業しつつ当該子を養育することを容易にするための措置を講じなければならない」と規定されています。
 1の児童福祉法には子育て支援事業保育所等への入所についての規定はありますが、育児に関連する労働時間の規定はありません。
 2の労働基準法の第67条で育児時間について「生後満1年に達しない生児を育てる女性は、第34条の休憩時間のほか、1日2回各々少なくとも30分、その生児を育てるための時間を請求することができる」と規定していますが、労働時間の短縮については規定していません
 3の男女共同参画社会基本法ですが、「男女共同参画社会の形成に関し、基本理念を定め、並びに国、地方公共団体及び国民の責務を明らかにするとともに、男女共同参画社会の形成の促進に関する施策の基本となる事項を定めることにより、男女共同参画社会の形成を総合的かつ計画的に推進することを目的」としており、理念が中心で、規定は男女共同参画基本計画や内閣府による男女共同参画会議の設置などにとどまり、具体的な就労などについての条文はありません
 4の男女雇用機会均等法には、婚姻・妊娠・出産等を理由とする不利益取扱いの禁止等や、妊娠中および出産後の健康管理に関する措置が規定されていますが、労働時間の短縮についての規定はありません。

国試対策のポイント!

 女性の就労と法律はくわしく調べておきましょう。

執筆:大塚真弓(看護師国家試験対策アドバイザー)

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