プチナース国試部
過去問をもとに、正答につながるポイント、国試対策のポイントをていねいに解説!
- <no.45>第104回午後問題85
- 新生児の養育に関する親への指導で適切なのはどれか。2つ選べ。
- 「体温37.0℃で受診させましょう」
- 「沐浴は児が満腹のときに行いましょう」
- 「授乳後は顔を横に向けて寝かせましょう」
- 「衣類は大人よりも1枚少なくしましょう」
- 「オムツはおなかを締めつけないように当てましょう」
解答3、5
「授乳後は顔を横に向けて寝かせましょう」
「オムツはおなかを締めつけないように当てましょう」
1.× 新生児の正常な体温が腋窩温で36.5~37.5℃であることから、37.0℃での受診は必要ありません。
2.× 入浴は新生児に限らず、成人でも満腹のときにはしませんね。食後は消化管に血液が集まるので、全身に血液を循環させる沐浴は負担になります。体位や水圧など沐浴の刺激で嘔吐の恐れもあります。授乳後1時間は経過してから沐浴するようにします。
3.○ 新生児は吐乳や溢乳が起こりやすいので吐いたものによる窒息予防のため、哺乳後は顔を横に向けて寝かせます。
4.× 新生児の体温は環境温に左右されやすいので衣類は大人より1枚多めをめやすとします。
5.○ 新生児の呼吸が腹式呼吸であることから、腹部を締め付けず余裕をもたせるのは適切です。
正答につながるポイント!
純粋に育児技術について問われているめずらしい問題です。
新生児の胃は筒のような縦型で噴門部括約筋が弱く、飲んだ母乳を吐き戻しやすいです。哺乳後は顔を横にすることで、戻したもので窒息するのを防げます。
国試対策のポイント!
新生児の正常な体温が腋窩温で36.5~37.5℃であることや新生児の呼吸が腹式呼吸であることなどが基本の知識として問われています。選択肢の正誤を根拠とともに説明できるように学習しましょう。
執筆:大塚真弓(看護師国家試験対策アドバイザー)
