プチナース国試部
過去問をもとに、正答につながるポイント、国試対策のポイントをていねいに解説!
- <no.14>第100回午前問題31
- 糖尿病性神経障害で正しいのはどれか。
- 四肢の近位から遠位へと感覚障害が進行する。
- 感覚神経よりも運動神経が障害されやすい。
- 自律神経の障害を伴う。
- 痛覚は障害されない。
解答3 自律神経の障害を伴う。
1.四肢の近位から遠位へと感覚障害が進行する。
→× 四肢の遠位から感覚障害が進行するので誤りです。
2.感覚神経よりも運動神経が障害されやすい。
3.自律神経の障害を伴う。
→2.×/3. ◯ 糖尿病の進行によって感覚神経→自律神経→運動神経の順に障害が起こります。よって「感覚神経よりも運動神経が障害されやすい」は誤りで、「自律神経の障害を伴う」のは正しいことになります。
4.痛覚は障害されない。
→× 感覚神経が障害されるため痛覚も障害されます。
正答につながるポイント!
末梢の神経組織はインスリンの作用を必要とせずグルコースを取り込むため、高血糖の状態が続くとソルビトールの蓄積など代謝が乱れ、神経伝達物質の低下や、神経に関係する血管の傷害による血流障害が起こります。これが糖尿病(性)神経障害のメカニズムです。
国試対策のポイント!
糖尿病神経障害はよく出題されるので、過去問のすべての選択肢を研究しよう
おもな糖尿病神経障害(多発神経障害)

執筆:大塚真弓(看護師国家試験対策アドバイザー)
Illustration:Keiko Katsuyama
