プチナース国試部
過去問をもとに、正答につながるポイント、国試対策のポイントをていねいに解説!
- <no.07>第100回午後問題71
- 子どもへの医療処置に対するプレパレーションで正しいのはどれか。
- 子どもの病気の治癒を促進する。
- 泣いてはいけないと子どもに伝える。
- 両親はプレパレーションに参加しない。
- 経験するであろう感覚についての情報を子どもに伝える。
解答4 経験するであろう感覚についての情報を子どもに伝える。
1の「子どもの病気の治癒を促進する」のは検査や処置の結果としては考えられますが、プレパレーション自体の目的ではありません(1.×)。
2の「泣いてはいけないと子どもに伝える」ことは子どもの情緒を受け止めてはおらず、これもプレパレーションには該当しません(2.×)。
3の「両親はプレパレーションに参加しない」ですが、すでに述べたように両親やそのほかのキーパーソンに適切にかかわってもらうことも必要です(3.×)。
4の「経験するであろう感覚についての情報を子どもに伝える」ことがプレパレーションに含まれます。これが答えです(4.◯)。
正答につながるポイント!
プレパレーション(準備、覚悟の意)とは、検査や医療処置などについてあらかじめ患児に説明するといったような準備という意味を越えて、患児が経験する恐怖や混乱に対して、援助を通してネガティブな情緒的反応が最小限になり、成長発達につながるという視点をもつことをいいます。小児にとどまらず、(成長発達という点では異なりますが)高齢者などにも必要な概念です。イラスト、ビデオや人形など媒体の工夫も該当しますし、親との協力などもときには必要です。
国試対策のポイント!
プレパレーションは必須の知識です。「できるだけ嘘は言わない」「子どもの人権を大事にする」という視点が求められます。
執筆:大塚真弓(看護師国家試験対策アドバイザー)
