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プチナース国試部

おもしろ過去問

真剣に解いていたはずの過去問、よく読むと「あれれ?」。過去問におもしろく、まじめにツッコミを入れます!

今月のツッコミ!

“易しい”というよりも“優しい”問題もあります!

<no.19>第100回午前問題63
Aさん(94歳、男性)は、脳卒中の再発作後、肺炎を発症した。Aさんの家族への説明のうち、エイジズム〈高齢者差別〉にあたるのはどれか。
  1. 「年齢から判断すると、体力が落ちていると思います」
  2. 「年齢から判断すると、治療への反応は遅いかもしれません」
  3. 「年齢から判断すると、肺活量が落ちている可能性があります」
  4. 「年齢から判断すると、何もせず経過をみるのがいいでしょう」

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解答4 「年齢から判断すると、何もせず経過をみるのがいいでしょう」

 「“易しい”というよりも“優しい”問題」と銘打ちましたが、エイジズムが何なのか知らなくてもやさしく〈高齢者差別〉と説明してくれています。
 「年齢から判断すると」に続き、1~3に医学的な誤りはなく、4だけが仲間はずれ的な内容で、「歳だから何もしなくてよい」という差別的な助言が行われています。「こういう問題がたくさん出題されるといいな」と思うかもしれませんが、まあ珍しいです。
 なお、医療者側からでなく、家族から本人の意思を尊重せずに「歳を考えると、もう治療をしなくていいです」と言うのもエイジズムです。


国試教室画像

執筆:大塚真弓(看護師国家試験対策アドバイザー)
Illustration:Masafumi Ono

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国試教室

過去問をもとに、正答につながるポイント、国試対策のポイントをていねいに解説!

<no.19>第104回午後問題86
一般的な思春期の発育の特徴について正しいのはどれか。2つ選べ
  1. 骨端線が閉鎖する。
  2. 性的成熟は男子の方が女子より早く始まる。
  3. 成長ホルモンが性腺に作用して第二次性徴が起こる。
  4. 男子では身長増加のピークの前に精巣の発育が始まる。
  5. 女子では身長増加のピークの前に乳房の発育が終わる。

解答を表示する

解答1 骨端線が閉鎖する。 解答4 男子では身長増加のピークの前に精巣の発育が始まる。

1.骨端線が閉鎖する。
→◯ 性機能ではないものの思春期の発育に関することであり、思春期が終了するころに骨端線が閉鎖します(図1)。よってこれは正解です。ちなみに閉鎖後は身長が伸びなくなります。
2.性的成熟は男子の方が女子より早く始まる。
→× 女子は早くて9歳ごろ、男子は10歳ごろから第二次性徴が始まるとされており、女子のほうが早く始まる傾向があることから誤りです。
3.成長ホルモンが性腺に作用して第二次性徴が起こる。
→× 視床下部や下垂体からの上位ホルモンの刺激によって性腺からの性ホルモン(男子はアンドロゲン、女子はエストロゲンとプロゲステロン)の分泌が促されます(図2)。よって誤りです。
4.男子では身長増加のピークの前に精巣の発育が始まる。
5.女子では身長増加のピークの前に乳房の発育が終わる。
→4.◯/5.× 一般に男子では身長増加のピークの前に精巣の発育、睾丸や陰茎の発育が始まり、女子は身長増加のピークの後に乳房の発育が来て、初経を迎えるとされます(図3)。したがって、4の「男子では身長増加のピークの前に精巣の発育が始まる」は正しく、5の「女子では身長増加のピークの前に乳房の発育が終わる」は誤りとなります。


正答につながるポイント!

 一般問題の小児看護学の問題においては、思春期・免疫・成長発達などといった概論的な問題と、ダウン症や急性中耳炎などの疾患のほかにギプス装着・V-Pシャント・採尿バッグの使いかたなどを例として詳細を問う問題に二極化しています。思春期に関する問題は頻出であり、必修問題でもよく出題されるので細やかに学習しておきましょう。

国試対策のポイント!

必修問題対策レベルを基本に、発達の順序を男女別に覚えていきましょう!


図1 骨端線

国試教室画像


図2 性周期における視床下部・脳下垂体・卵巣の関係

国試教室画像

●視床下部からは性腺刺激ホルモン放出ホルモン(黄体形成ホルモン放出ホルモン、ゴナドトロピン放出ホルモンとも呼ぶ)が下垂体前葉に作用して性腺刺激ホルモン(ゴナドトロピン)を分泌させ、卵巣周期と月経周期をコントロールする

池西静江,石束佳子 編:看護学生スタディガイド2020.照林社,東京,2019:1116.より一部引用


図3 男女別・思春期における発育時期

  男子 女子
身長の急増 10歳6か月~17歳6か月(増加のピーク:14歳) 9歳6か月~14歳6か月(増加のピーク:12歳)
陰茎発達/初経 13~15歳 13歳
睾丸/乳房発達 12~16歳 11~13歳6か月歳
恥毛発生 12~18歳 11~14歳

J. M. Tanner:Growth at Adolescence 2nd ed.Blackwell Science Ltd,Oxford,1962.を参考に作成

執筆:大塚真弓(看護師国家試験対策アドバイザー)

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