必修予想問題
予想問題で必修問題対策。あわせて知っておきたい知識も解説！
- ＜no.09＞麻薬
- 麻薬はどれか。
- ペンタゾシン
- オキシコドン塩酸塩
- ブプレノルフィン塩酸塩
- ジクロフェナクナトリウム
解答2 オキシコドン塩酸塩
1～3はオピオイドであるが、そのうちペンタゾシンとブプレノルフィン塩酸塩は非麻薬性オピオイドであり、麻薬と併用できない麻薬拮抗性鎮痛薬という種類である（1．3．×）。必ずしも「オピオイド＝麻薬」ではないことに注意したい。オキシコドン塩酸塩はモルヒネ製剤と並ぶ代表的な麻薬である（2．○）。
ジクロフェナクナトリウムは、麻薬ではなく非ステロイド性抗炎症薬（NSAIDs）で、代表的な消炎鎮痛薬の1つである（4．×）。
なお、令和5年版看護師国試出題基準では、必修問題の中項目として「主な薬物の効果と副作用（有害事象）」があり、その下に小項目「麻薬」「消炎鎮痛薬」がある。
①オピオイドって何？
オピオイドは、脊髄から大脳における疼痛の神経伝導路にあるオピオイド受容体に結合し、疼痛の神経伝達を阻害することで鎮痛作用などを示します。エンドルフィンなどの体内で産生される内因性オピオイド、植物由来の天然オピオイド、化学的に合成・半合成されたオピオイドがあります。
なお、麻薬の場合は他の薬品と区別し、鍵をかけた堅固な設備内に保管します。ペンタゾシンやブプレノルフィン塩酸塩は麻薬ではありませんが、いずれも向精神薬に区分されるため、鍵のかかる設備内に保管する必要があります。
②非ステロイド性抗炎症薬（NSAIDs）ってどんな薬？
ステロイドではない抗炎症薬を総称してNSAIDsといいます。アスピリン、インドメタシンナトリウム、ジクロフェナクナトリウムなどが該当します。新型コロナウイルス感染症や、そのワクチンの副反応を緩和するためによく名前を聞くようになったアセトアミノフェンは、抗炎症作用はないためNSAIDsではなく、解熱・鎮痛作用のみをもちます。
〈参考文献〉
1．日本緩和医療学会緩和医療ガイドライン統括委員会 編：がん疼痛の薬物療法に関するガイドライン（2020年版）．金原出版，東京，2020．
2．吉岡充弘 著者代表：系統看護学講座 専門基礎分野 疾病のなりたちと回復の促進［3］薬理学．医学書院，東京,2022．
3．日本ペインクリニック学会ホームページ：トピックス オピオイド．
https://www.jspc.gr.jp/igakusei/igakusei_keyopioid.html（2022.12.12アクセス）
執筆：大塚真弓（看護師国家試験対策アドバイザー）
他の過去問を見る＞
X（旧Twitter）出題まとめ
X（旧Twitter）のプチナース公式アカウントで頻出の過去問を見られます！