
- 監修 任 和子 京都大学大学院医学研究科人間健康科学系専攻 教授
実施・評価の悩みを解決!
SOAP形式で書くことが多い実施・評価。この悩みも解決して、スムーズな実習に!
【悩み01】
評価って、いったい何を評価するのかがわかりません……
【悩み02】
SとOの書き方に迷っています……

評価って、いったい何を評価するのかがわかりません……

実施したことが期待される結果をもたらしたか、期待される結果に向かっていたかを評価します
「実施と評価」を書く場合に難しいと感じたこととして「最初は、何を評価するのかがわからず、とまどった」ということをよく聞きます。
「評価」は「期待される結果」に対応しています。つまり、実施したことが「期待される結果」をもたらしたか、「期待される結果」に向かっていたかを評価するのです。「期待される結果」が達成されれば、その看護診断は解決したことになります。
計画どおりに実施しても、「期待される結果」をもたらさないこともあります。その場合は、計画を続行するのか、追加するのか、変更するのか、中止するのかを検討します。

SとOの書き方に迷っています……

原則はそのまま書きますが、要約しても構いません。SとOばかりでもOK。大切なのは必要な情報を残しているかということ。SとOの区別が困難な場合もあるので、書き分けにこだわらず、先に進みましょう!
原則は、Sには患者さんの訴えはそのまま書きます。しかし、患者さんによっては、同じような内容を長々と繰り返し話される方もいらっしゃいます。患者さんの訴えの内容がわかるのであれば、要約した記録で構わないでしょう。
例えば、足の浮腫は、患者さんが「足がむくんでいる」と言えばSですが、看護師が足に触れてわかったことであればOとなります。情報はどちらかに限定することは難しい場合があります。SとOの書き分けにこだわらず、次のステップに進みましょう。
臨床でも、よく「SOSではダメですか?」と聞かれることがあります。SOSとは、AやPがなく、SとOばかりの記録のことです。
記録をするうえで大切なのは、患者さんの状態や看護の内容が見えることです。SやOばかりになっても、必要な情報は記載しましょう。SOAPにこだわりすぎることはありません。
ただし、情報は数が多ければよいというものではありません。量より質です。的確なアセスメントへつながる情報であれば、少なくてもよいのです。