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必修予想問題

必修予想問題

予想問題で必修問題対策。あわせて知っておきたい知識も解説!

<no.18>老年期
高齢者の特徴はどれか。
  1. 難聴は低音域から始まる。
  2. 暖色系の色が見にくくなる。
  3. 口渇感を感じにくくなる。
  4. 記憶力は手続き記憶から低下していく。

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解答3 口渇感を感じにくくなる。

1.× 難聴は高音域から始まり、低音域へ及んでいく。
2.× 暖色系よりも寒色系の色が見にくくなる。
3. 渇中枢かつちゅうすうの感受性が低下し、口渇感こうかつかんを感じにくくなることが脱水になりやすい一因である。
4.× 体を動かして覚えた手続き記憶は低下しにくい記憶である。


ここもおさえよう

 高齢者の感覚機能の変化として、以下のようなものをおさえておきましょう。


①視覚
●加齢によって毛様体筋もうようたいきんが萎縮し、水晶体の弾力が低下して近見視が困難になる(老視)。
●水晶体が混濁する(白内障はくないしょう)。視力の低下や羞明しゅうめいなどが起こる。
●読書などに多くの光量が必要となる。
●明るい場所から暗い場所に移動したあと目が慣れてものが見えるようになる暗順応あんじゅんのうが低下する。
眼瞼下垂がんけんかすい網膜もうまく神経細胞数の減少、視覚伝導路の機能低下により視野が狭くなる。
●網膜のS錐体すいたい細胞(青錐体)の感度が低下して寒色系の弁別能力が低下する。

②聴覚
蝸牛かぎゅう有毛細胞の喪失、ラセン神経節の退行性変化、蝸牛血管じょうの萎縮、基底膜の弾性喪失により老人性難聴となる(感音性難聴)。
●老人性難聴は高音(高周波音)から始まり、次第に低音(低周波音)に及ぶ。また音が聞こえても言葉を聞き取ることが困難になる。
●同時に2つの音を識別する能力が低下する弁別能べんべつのう低下が起こる。

③嗅覚
●嗅覚は加齢とともに低下する。男性よりも女性の方が能力が保たれやすい。
●アルツハイマー病、薬剤の副作用による嗅覚の低下にも注意が必要である。

④味覚
味蕾みらい細胞数の減少、唾液だえき分泌量の減少、嗅覚や視覚の低下の影響などにより味覚は低下する
●塩味・苦味・酸味に比べ、甘味は加齢による影響が少ないとされる

〈引用・参考文献〉
1.鳥羽研二 著者代表:系統看護学講座 専門分野Ⅱ 老年看護 病態・疾患論 第5版.医学書院,東京,2019.
2.池西靜江,石束佳子,阿形奈津子 編:看護学生スタディガイド2024.照林社,東京,2023.

執筆:大塚真弓(看護師国家試験対策アドバイザー)

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