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必修予想問題

必修予想問題

予想問題で必修問題対策。あわせて知っておきたい知識も解説!

<no.12>感覚過敏・鈍麻、生活習慣病ほか
胸痛の症状がない心筋虚血発作を最も起こしやすいのはどれか。
  1. 若年者
  2. 糖尿病患者
  3. 低血圧症患者
  4. 貧血のある者

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解答2 糖尿病患者

 無症候性(無痛性)心筋虚血とは、心電図や核医学検査などで客観的に心筋虚血が認められているが、胸痛の症状がないものをいう。心臓性突然死と関連していることから、早期発見が重要である。
1.× 若年者よりも高齢者に起こりやすい。神経機能の低下や痛覚の低下が関係している。
2.〇 無症候性心筋虚血の原因として最も考えられるのは糖尿病による神経障害である。
3.4.× 低血圧症患者や貧血のある者に起こりやすいというわけではない。糖尿病や加齢のほか、高血圧症動脈硬化慢性的な腎機能低下があると無症候性心筋虚血が起こることがある。


ここもおさえよう

 国家試験で狙われそうな無症候性・無自覚性の病態についても知っておきましょう。

①無症候性の感染症など
 高齢者の感染症においては、成人に比べて発熱・疼痛などの定型的な症状や経過がみられにくい傾向があります。免疫機能の低下、感覚器や神経系の機能低下などにより、自覚症状を感じにくいことも関係しています。
 こうした「非定型的」な症状や経過によって、診断が困難であったり、症状が明確になったときには重症化していたということもあります。同様に高齢者に多い誤嚥性肺炎でも、定型的な症状が現れない例があるので注意が必要です。

②無自覚性低血糖
 低血糖では空腹感やあくびなどから始まり、冷汗や頻脈、脱力感などの症状が現れてきます。しかし糖尿病により神経障害が進んでいるとこれらの症状を自覚することができなくなることがあり、これを無自覚性低血糖といいます。とくに自律神経障害が関与しています。
 自覚症状がないことにより、低血糖が改善されないまま意識レベルが低下する、あるいは意識消失のレベルまで進行していきます。無自覚性低血糖のリスクを高めるおもな要因は次の3つです。
●高齢者
●インスリンや経口糖尿病治療薬を使用している
●過去に低血糖発作の既往がある、発作を繰り返している

〈参考文献〉
1.池西靜江,石束佳子 編:看護学生スタディガイド2023.照林社,東京,2022:757.
2.福田尚文,谷澤幸生:I. 意識障害: 診断と治療 4. 低血糖性昏睡.特集 糖尿病に伴う神経障害:診断と治療の進歩,日本内科学会雑誌 2004;93(8):23-29.
https://www.jstage.jst.go.jp/article/naika1913/93/8/93_8_1525/_pdf(2023.3.7アクセス)

執筆:大塚真弓(看護師国家試験対策アドバイザー)

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