解答2 将来の方向性の選択

 自分の青年期を振り返ると、看護学生になって看護師をめざしたころから猛烈に4の「これまでの生き方の見直し」を迫られた記憶があるのですが気のせいでしょうか? そうです、先生方や指導者さんからの容赦ない“叱咤激励”がありました……。何歳でも必要に応じてこれまでの生き方を見直していいと思いますね。
 にじんだ涙を拭きつつ、さらに選択肢を読むと、1の「社会的地位の確立」が果たせればおのずと3の「経済的な基盤の確立」もついてくるんじゃないか? いや経済的基盤が先でその後に社会的地位かしら? とグルグル考えてしまいますが、それらは脇に置いて冷静に解きましょう。
 この問題は個人的な見解を問うているのではなく、ハヴィガーストによる青年期の発達課題にある「経済的社会的自立に関する能力と自信の獲得」「職業選択とそのための準備」について問われています。使われている言葉に惑わされますが、1や3の実現のためには2の「将来の方向性の選択」が不可欠で、これが答えです。


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執筆:大塚真弓(看護師国家試験対策アドバイザー)
Illustration:Masafumi Ono