原稿を作成している時点では年末年始の食生活について反省モードに入っている筆者には刺激的な問題です。参考までにこの女性のBMI*を求めると、13.7――。驚いてしまいます。「太っていても平気な人の気が知れない。あなた、よく恥ずかしくないわね」はこれまでの国試の問題のなかでも一二を争うほど挑戦的なセリフだと思います。これは4の身体像が障害されているためであり、本心で言っているのです。
さて、この問題では1に転換性障害、3に解離性障害が挙げられています。どちらも正答ではありませんが、この2つをきちんと説明できる学生さんはよく勉強できています。転換性障害は精神症状が身体症状(麻痺や感覚機能の喪失等)に転換されたもの(かつてはヒステリーと呼んでいました)であり、解離性障害は「強いストレスやトラウマから健忘が起こる」「自分が自分であるという経験や感覚を喪失する」といったことが起こります。
執筆:大塚真弓(看護師国家試験対策アドバイザー)
Illustration:Masafumi Ono