1.皮膚感覚の鈍麻
→× 運動ニューロンが侵される疾患であり、感覚神経は障害されない。
2.睡眠時の尿失禁
→× 自律神経の機能は保たれるため、膀胱直腸障害は現れない。
3.記憶の著明な減退
→× 知的能力の低下も起こらない(ただし、最新の研究ではごく少数だが認知障害のある筋萎縮性側索硬化症の患者が報告されているので注意)。
4.嚥下した液体の鼻孔への逆流
→◯ 球麻痺症状のひとつで、舌や口蓋筋・咽頭筋が障害される。最終的には呼吸筋の麻痺が起こる。
筋委縮性側索硬化症は中年以降に発症することが多く、一次運動ニューロン(上位運動ニューロン)と二次運動ニューロン(下位運動ニューロン)が進行性に変性、消失していく原因不明の疾患です。表の3タイプに大きく分けられますが、呼吸筋麻痺が早期から顕著な例など病状は多岐に渡ります。
筋萎縮性側索硬化症について、感覚障害、眼球運動障害、膀胱直腸障害および褥瘡の症状が見られないことを「4大陰性徴候」としています。対策として人工呼吸器のケアが関連しています。